高橋克典の“法律 だいすきになーれ+ひとり言α”

・・・・・ まずは“宅建資格”から

解法テクニックのひとつ“主語文末意識法”がある・・・


 前回では、組み合わせ問題を得意になった方が、今後国家試験では多く出題されるので、いいといいました。

 さらに、読むテクニックとして、主語文末意識法がある。

 実は、この方法はすでに基本事項を勉強するときに身についていなければいけないものなのです。

 一番身に付くのが、条文を読むときなんですが。

 宅建では、あまり条文を読みませんがね・・・。それなら、問題を解くときかな。

 法律を勉強するということは、だれが(主体)どのような効果を受けるのかをていねいに覚えることですから、自然に主語はどうなっているのか、文末はどういっているのかを慎重に読んで行かなければ勉強したことにならないからですよ。

 特に問題文が長いとか、ごちゃごちゃして何を言っているのかわからない問題がありますが、そういう問題は、おそらく主語をしっかり意識して読みきっていない場合が通常だと思います。

 そこで、主語を常に意識するんだ、意識するんだと念じながら、問題を解いていってください。もう、この辺は信じた方が勝ち。

 では、問題で確認してみましょう。宅建の過去問ですが・・・。

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[平成8 問6] AがBとの請負契約によりBに建物を建築させてその所有者となり,その後Cに売却した。Cはこの建物をDに賃貸し,Dが建物を占有していたところ,この建物の建築の際におけるBの過失により生じた瑕疵により,その外壁の一部が剥離して落下し,通行人Eが重傷を負った。この場合の不法行為責任に関する次の記述のうち,民法の規定によれば,正しいものはどれか。

1 Aは,この建物の建築の際において注文又は指図に過失がなく,かつ,その瑕疵を過失なくして知らなかったときでも,Eに対して不法行為責任を負うことがある。

2 Bは,Aに対してこの建物の建築の請負契約に基づく債務不履行責任を負うことがあっても,Eに対して不法行為責任を負うことはない。

3 Cは,損害の発生を防止するため必要な注意をしていたときでも,瑕疵ある土地の工作物の所有者として,Eに対して不法行為責任を負うことがある。

4 Dは,損害の発生を防止するため必要な注意をしていたときでも,瑕疵ある土地の工作物の占有者として,Eに対して不法行為責任を負うことがある。

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【正解 3】

 さて、この問題をみて、2点気が付きましたか。

 その1点は、各肢の主語が違っていることと、肢3と4が表現が似通っているということですね。特徴は。

 もしこれがわからない問題なら、そのどちらかにつけて次にいくべきなんですが・・・。

 もちろん、重要なのは主語が違うということですね。いいたいことは。

 結局、主語を意識するということは、その主体がどのような立場にいるのかをしっかりつかむということに尽きるのです。この問題にかぎらずですよ。

 主語を簡単に飛ばさず、まずは意識する癖をつけておきましょう。

では、また。

※実は、以前このようなテクニックを10に絞った本を出版したことがあります。上記「宅建解答テクニック10の法則」です。

これは、知識があるのに受からない人に答えるために出しました。ちょっと、見方を変える・・。

すこし、気持ちを楽にして受験する方が、本番で実力がでるというのが実際だからです。

ある意味、択一試験は、ちょっと雑?というか、いい加減に読んでいく? そのためのテクニックです。

今は、出ていませんのでご注意を。将来は改めて出したいと思っています。こうご期待。


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