高橋克典の“法律 だいすきになーれ+ひとり言α”

・・・・・ まずは“宅建資格”から

相続関係の判例で少しきになるところをやはりここで・・・。

相続関係の判例で、予想問の判決文を出しましたが、これ以外でも気になる判例がありますので、

今回取り上げておきます。

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共有者は、共有物につき持分に応じた使用をすることができるにとどまり、他の共有者との協議を経ずに当然に共有物を単独で使用する権原を有するものではない。

しかし、共有者間の合意により共有者の一人が共有物を単独で使用する旨を定めた場合には、右合意により単独使用を認められた共有者は、右合意が変更され、又は共有関係が解消されるまでの間は、共有物を単独で使用することができ、右使用による利益について他の共有者に対して不当利得返還義務を負わないものと解される。

そして、内縁の夫婦がその共有する不動産を居住又は共同事業のために共同で使用してきたときは、特段の事情のない限り、両者の間において、その一方が死亡した後は他方が右不動産を単独で使用する旨の合意が成立していたものと推認するのが相当である。

ただし、右のような両者の関係及び共有不動産の使用状況からすると、一方が死亡した場合に残された内縁の配偶者に共有不動産の全面的な使用権を与えて従前と同一の目的、態様の不動産の無償使用を継続させることが両者の通常の意思に合致するといえるからである。

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どうですか、出そうでしょう。


内縁の夫婦による共有不動産の共同使用と一方の死亡後に他方が右不動産を単独で使用する旨の合意の推認がテーマです。

で、裁判要旨は、?内縁の夫婦がその共有する不動産を居住又は共同事業のために共同で使用してきたときは、特段の事情のない限り、両者の間において、その一方が死亡した後は他方が右不動産を単独で使用する旨の合意が成立していたものと推認される、というものです。

内縁の夫婦は、相続人ではありませんし、もともと共有者です。

妥当な結果を導くときには、そういう意思だったというワケです。

聞いてみたら違っていても、ですね。

民法は、本人の意思を尊重すべきだからです。困ったら、これです。

では、また。

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