高橋克典の“法律 だいすきになーれ+ひとり言α”

・・・・・ まずは“宅建資格”から

今回は、業法問40を取り上げましょう・・。


今年は、難化したのですが、それでも宅建業法は、満点を取らないと、いやねらわないといけません。

しかし、今年業法20点取るためには、前回解説した、問44とこの問40が大きな壁となって、満点を阻止します。

問44は、ほとんどの受験生が撃沈でした。でも、テキストをしっかり選べば消去法で得点できたといいました。

では、この問40はどうでしょうか。

【問 40】次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア 不当な履行遅延の禁止(法第44条)は、宅地若しくは建物の登記若しくは引渡し又は取引に係る対価の支払を対象とするのみである。

イ 宅地建物取引業者は、個人情報の保護に関する法律第2条第3項に規定する個人情報取扱事業者に該当しない場合、業務上取り扱った個人情報について、正当な理由なく他に漏らしても、秘密を守る義務(法第45条)に違反しない。   

ウ 宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、従業者名簿を備えなければならず、当該名簿については最終の記載をした日から10年間保存しなければならない。

エ 宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備えなければならず、帳簿の閉鎖後5年間(当該宅地建物取引業者が自ら売主となる新築住宅に係るものにあっては10年間)当該帳簿を保存しなければならない。           

 1 一つ 2 二つ  3 三つ  4 四つ

どうですか。解いた方は思い出しましたか。思い出したくなかった…。

ここでは、肢イは、おもしろい問題でしたが、業法の適用はあるんですから、違反しますね。

肢エオは、基本事項です。

問題は、肢アです。おそらく、「〜のみ」に引っかかって、しかも個数問題ですから、×とした人が多いですね。

講師の方でも、間違えた方がいると思います。

でも、これは問題なく○です。まあ条文をみればそうなんですが、なぜ、出題者は「のみ」をいれたのか。

もし、私がこの44条を作問するとしても、きっとこうしたと思います。

それは、この条文に違反すると、プラス刑罰とくに6ヶ月以下の懲役が発動されるからなんです。

刑罰は人の人権を制約する最も厳しい制約ですから、厳格に適用しなければいけません。罪刑法定主義なんて言う言い方もあります。

そうすると、44条の行為に該当するかどうかは、慎重にしないと、つまりいい加減だと、人の自由をカンタンに侵害することになりますね。

ちなみに 宅建110番 では、73講で「登記・引渡し・対価の支払」の3つは重大な行為で、6か月以下の懲役もまっている、との記述をしました。

そうすると、これは「〜のみ」とする出題者の意図もみえてくるでしょう。意図が読めると納得できそうだと思いませんか。

ここも、自信を持って解けるようにしておくべきです。

このような問題を来年の予想問題で作問しようと思いました。期待してください。

では、また。

☆  法律のカンタン思考術 をこの時期よろしくお願いします。

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