高橋克典の“法律 だいすきになーれ+ひとり言α”

・・・・・ まずは“宅建資格”から

ズバリ的中しました。


今、行政書士の本試験解説の原稿を執筆中ということを前に書いたと思いますが、

よくよく調べてみると、昨年直前模試を出版した中の問題が本試験に1問しっかり出ていました。

実は、予想問題集、特にたくさんの人がやっている問題集は、なかなか当たらないことが多いということも前に述べたと思います。

それは試験委員がおそらくよく読まれている“問題集”を事前にチェックしているからだと言うことです。不公平ですからね。それをやった人だけが、できるような問題を提供することは・・・・。

この“わかる行政書士”では、なぜ当たったかというと、まあ試験委員にノーマークだったからでしょう。出版の時期が去年は遅かったこと、発行部数も多くなかったからです(売れ行きはよかったんですが、増刷することは時期が遅くてできなかったからです)。

要は、この直前予想問題が今回“的中した”→今年“その問題集がたくさん売れる”→そうすると“試験委員にマークされる”→この予想問題を買った人だけに有利にならないよう“微妙なところで、本試験ははずしてくる”ということですか?

なかなか、この辺は難しいですね。当てないとダメだし、ズバズバ当てると当局にマークされれるし・・・。

まあ、そんなことを気にしててもどうしょうもありませんから、この的中した問題を掲載しておきましょう。

本試験問1なんですが、

 法令の用語として「又は」と「若しくは」の用法は、選択される語句に段階がある場合には、段階がいくつあっても、一番大きな選択的接続に「又は」を用い、その他の小さな選択的接続には、「若しくは」を用いる。次の、地方自治法180条の2の条文中の空欄 〔 ア 〕 〜 〔 オ 〕 に当てはまる接続詞の組合せとして、妥当なものはどれか。

 「普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部を、当該普通地方公共団体の委員会 〔 ア 〕 委員と協議して、普通地方公共団体の委員会、委員会の委員長、委員 〔 イ 〕 これらの執行機関の事務を補助する職員 〔 ウ 〕 これらの執行機関の管理に属する機関の職員に委任し、〔 エ 〕 これらの執行機関の事務を補助する職員 〔 オ 〕 これらの執行機関の管理に属する機関の職員をして補助執行させることができる。但し、政令で定める普通地方公共団体の委員会又は委員については、この限りでない。」
    ア       イ       ウ       エ      オ
1.又は     若しくは   若しくは   又は     若しくは
2.又は     若しくは   若しくは   若しくは   又は
3.若しくは   又は     若しくは   若しくは   又は
4.若しくは   若しくは   又は     若しくは   又は
5.若しくは   又は     若しくは   又は     若しくは

正解は、肢1です。

それでは、昨年予想問題で私が作問したものは、

問1 次のア〜エの記述について、その正誤の組合せとして妥当なものはどれか。(イとウのみ掲載)

イ 「本人又はその相続人若しくは法定代理人が管理をするまで」(民法700条−管理者による事務管理の継続)の規定において、下線部分の意味を説明したものとして、「本人or(その相続人or法定代理人)」より「本人orその相続人or法定代理人」が適当である。

ウ 「A及びB並びにその配偶者」と「A並びにB及びその配偶者」との違いは、前者ではAの配偶者は含むが、後者ではAの配偶者は含まない。

答えは、
イ 誤り。法律用語の「又は」「若しくは」違う接続詞である。「又は」は、大きな要素どうしの選択を、「若しくは」は、小さな要素どうしの選択を表す。それらが両者使用されてるときには、「本人or(その相続人or法定代理人)」となる。

ウ 正しい。「及び」「並びに」はorでなくandという連結の意味である。そして、「及び」が小さな連結を、「並びに」は大きな連結を表し、本肢の前者は「(AandB)andその配偶者」を表し、後者は「Aand(Bandその配偶者)」を表す。

もちろん、肢イがズバリその内容でしたが、肢ウも重要な条文用語ですから、掲載しました。本試験の問題は、きちんと前提を読み、日頃から条文をしっかり読んでいれば、説けるのですが、やはり予想問題で事前に解いたという“精神的なもの”が受験生にとって計り知れないパワーを与えますからね。

行政書士だけでなく、法律を勉強している人には、これを知っていないとちょっとまずいので、見ておいてください。


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